研究科長あいさつ

海野年弘
岐阜大学
大学院 共同獣医学研究科長
海野 年弘

平成31年4月1日より岐阜大学大学院共同獣医学研究科ならびに鳥取大学大学院共同獣医学研究科が新たに発足し、両大学院による共同獣医学専攻が開設されます。これまで岐阜大学は、帯広畜産大学、岩手大学および東京農工大学とともに連合獣医学研究科を、また、鳥取大学は山口大学および鹿児島大学とともに連合獣医学研究科を構成して大学院教育を実施し、獣医学の様々な分野に関わる研究者の養成を担ってきました。一方、これらの連合獣医学研究科を構成している各大学は、獣医学教育モデル・コア・カリキュラムに準拠した教育の実現のため、2大学ずつがペアを組み共同教育課程を構成して学部教育の充実を図ってきました。岐阜大学は平成25年度より鳥取大学と共同獣医学科を開設し、平成30年度に第1期生が卒業します。このような状況の中、これまでの連合大学院を発展的に解消し、共同教育課程を構成している大学が新たに共同大学院を開設することになりました。これにより、学部教育から大学院教育まで一貫した教育理念に基づく人材育成が可能となりました。

岐阜大学および鳥取大学大学院による共同獣医学専攻では、これまでの研究活動で培った双方の特徴を生かし、「家畜衛生・公衆衛生スペシャリスト」、「One Healthスペシャリスト」、および「難病治療・創薬スペシャリスト」の養成を目指します。「家畜衛生・公衆衛生スペシャリスト」では、豚コレラや口蹄疫などの各種感染症対策にリーダーシップをとれる専門家の養成を、「One Healthスペシャリスト」では、ヒト、動物、環境を一体にとらえる視点で国際的に指導的役割を果たすことにより地球全体の健全性維持の対策を考えることができる専門家の養成を、また、「難病治療・創薬スペシャリスト」では、臨床獣医師の指導的立場に立つリーダーや基礎研究で得られた成果を臨床に応用できる技術や創薬へと繋げるトランスレーショナルリサーチを推進できる専門家の養成を目標としています。

今後も、教職員一同、共同獣医学研究科の教育・研究の発展と充実に向け、たゆまぬ努力を続ける所存でおります。つきましては、皆様方のご理解とご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

日笠喜朗
鳥取大学
大学院 共同獣医学研究科長
日笠 喜朗

本年度、鳥取大学大学院共同獣医学研究科の初代研究科長を拝命いたしました。これまで鳥取大学は山口大学大学院連合獣医学研究科の構成校として博士(獣医学)を養成してきましたが、本研究科は、岐阜大学大学院共同獣医学研究科との共同による標準修業年限4年の大学院博士課程として鳥取大学に新たに設置されました。

本研究科は、生態系の健全性を含む動物や人の健康に関する幅広い分野の先端的研究を推進し、獣医学の高度化に貢献できる獣医学教育者および研究者を養成するとともに、高度な知識と技術、専門性と倫理観を有し、国際社会または地域社会における指導的役割を果たす獣医学専門家を育成することを教育研究理念としており、その理念に沿って、岐阜大学との共同教育を実施します。また、本研究科では、家畜衛生・公衆衛生スペシャリスト、One Healthスペシャリスト及び難病治療・創薬スペシャリスト養成の教育プログラムを特色として計画しており、社会の要請に応えられる研究科として、その発展の基礎を固めていきたいと思います。

本研究科は、鳥取と岐阜の両大学に既設の「共同獣医学教育開発推進センター」の機能を大学院教育に発展させた「獣医学教育研究開発推進センター」を通じて、岐阜大学との学部教育から大学院教育の連接性と連携体制を強化することにより、より一層の教育研究の発展を図っていきます。一方で、広く国内外の教育および研究機関との有機的な連携を進めることは、獣医学の発展のために重要であり、他機関との連携強化にも努力していきます。

大学院の教育研究の基盤として、これまで連合獣医学研究科で行ってきた研究形成、留学生の誘致、大学院生の海外派遣、アジア国際シンポジウム参加などを本研究科でも継承しつつ、本研究科では新たな国際学術交流、留学生獲得、学生の国際学会発表、国際シンポジウムへの参加、国内外の共同研究などを推進し、新研究科としての発展的グローバル事業を展開していきます。さらに、本研究科では地域貢献も重要な目的の一つに掲げており、地域のリーダーとなる人材育成のために地域に根ざした研究を推進することによりグローカルな視点に立った獣医学の発展にも貢献して参ります。

本研究科は、社会的要請に応えるための大学院教育と研究を行うとともに、構成員の優れた着想による新たな人材育成機関として機能させていきたいと思いますので、今後とも皆様のご支援とご理解を宜しくお願い致します。